LTM-CALL システム

CALLは Computer Assisted Language Learning、LTMは Listen to Me の頭字語です。そして、LTM-CALL システムとは千葉大学で開発したリスニングと語彙のWeb教材が搭載された英語学習システムを指します。本学のCALLの授業では、各人の習熟レベルや興味に合った教材をそれぞれのペースで学習していきます。動画を通して生きた英語を楽しみながら、正確に、そして深く聞き取ることにより、英語コミュニケーション能力の向上を目指しましょう。

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リスニング教材

• テーマ・レベルの異なる教材がある
• 普遍、留学英語、学部専門、大学院共通教育まで対応

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語彙教材

• テーマ・レベルの異なる教材
• 普遍教育、留学英語、学部専門教育まで対応

三ラウンド・システムとは?

千葉大学のCALLシステムで使用できる教材は、すべて「三ラウンド・システム」の指導理論に基づいて開発されたWeb教材です。三ラウンド・システムとは、竹蓋幸生先生(千葉大学名誉教授)の研究室で、約30年に渡る基礎研究を基盤として学際的アプローチによって構築された指導理論です。生きた英語を楽しみながら、正確に、そして深く聞き取ることを目指します。

三ラウンド・システムの教材では、原則として実態に即した音声を素材として使用します。そうすると、①自然な速い速度で話され、先行する単語の語尾の子音と、後続する単語の語頭の母音がまとまって発音される「連結」などの音変化が起こる、②uhやumといった繋ぎ言葉が挟まれる、③文法の教科書では誤用とされているような表現も使われる、④話し手の背後に雑音がある、など、聞き手を混乱させるような要素がたくさん含まれることになります。

こうした問題に対処するために、学習目標を3段階(3ラウンド)に分け、各ラウンドでのタスクの難度を調整し、各種情報を適切なタイミングで提示するすることで、皆さんがスモールステップで安心して学習を進めていけるよう丁寧に教材を開発しています。

教材での学習の流れと
各種情報を提示するタイミング

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3段階の学習目標を定めて学習すると前述しましたが、学習の過程では、ひとつの素材についてラウンド1、2、3と連続して学習するのではありません。上の図にしたがって学習の流れを説明すると、素材1から素材3という3種の素材について、ラウンド1のタスクを通して大まかに理解することを目標に学習し、それらを終えたらラウンド2の学習に入ります。その後も同様に、素材1のラウンド2の学習の後に素材2と3での学習を行うことで、ひとつの素材について断続的に学習する、という分散学習が実現されるように設計されています(英語では、ラウンド1,2,3ではなくStep 1, Step 2, Step 3と呼ばれており、Web教材のなかでもそのように表記されています)。

教材で提示される各種情報

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分散学習をすると、前に学んだ内容を忘れかけた頃に復習することになるため、学習結果は強く定着していきます。また、結果的に1つの素材を何十回も聞くことになりますが、聞くべき焦点を変えながら断続的に聞くため、飽きることなく学習が継続でき、高い学習効果及び効率が期待できます。

詳しくは、竹蓋順子(2022)「三ラウンド・システムと3Rコースウェア」『続・英語教育の科学』学術研究出版,pp. 15-45. をご参照ください。 三ラウンド・システムに基づいたCALLシステム開発史(1980年代~現在まで)については、高橋秀夫(2022)「三ラウンド・システムに基づいたCALLシステムの開発」『続・英語教育の科学』学術研究出版,pp. 75-114. をご参照ください。
大学、高校、中学校での教育実践については、『続・英語教育の科学』の第5章「三ラウンド・システムでの教育実践」もご参照ください。

5.1 千葉大学(土肥 充)
5.2 文京学院大学(阿佐 宏一郎・与那覇 信恵)
5.3 名古屋外国語大学(椎名 紀久子)
5.4 星野高等学校(武谷 容章)
5.5 千葉県立A高等学校(桑原 市郎)
5.6 品川区立荏原第六中学校(岡﨑 伸一)
5.7 國學院大學(土肥 充)